結論:Studioに出ている再生回数では、条件を満たさない
YouTubeは2026年8月14日、パートナープログラムの参加条件で「何がカウントされるのか」をCreator Insiderで説明しました。8月10日に発表した基準引き上げの4日後です。
このとき示された内容のうち、Shorts運営者にとって重要なのは一点です。参加条件として数えられるのは、エンゲージビューだけです。YouTube Studioのダッシュボードに大きく出ている「視聴回数」ではありません。
2025年3月31日にShortsの視聴回数の数え方が変わり、再生が始まった時点でカウントされるようになりました。従来の「一定時間見られたらカウント」という基準は、エンゲージビューという別名で残されています。表示される数字が大きくなった一方で、収益化の判定に使われるのは従来どおりの厳しいほうの数字です。
つまり、Studioで2,000万回に届いていても、条件を満たしていない可能性があります。
確認基準日:2026年8月18日。適用は2027年2月1日です。公開後もYouTube Studioの通知と公式ヘルプを確認してください。
【比較表】2つの「再生回数」は何が違うのか
| 項目 | 視聴回数 | エンゲージビュー |
|---|---|---|
| カウントされる条件 | Shortsの再生またはリプレイが始まった時点 | 視聴者が見続けたと判定された場合 |
| 2025年3月31日より前の名称 | 存在しなかった | 「視聴回数」がこれに相当 |
| Studioでの見え方 | 大きく表示される主要な数字 | アナリティクスで確認する指標 |
| YPP参加条件の判定 | 使われない | これが使われる |
| Shorts収益分配の判定 | 使われない | これが使われる |
YouTubeは2025年の変更時に、この変更がクリエイターの収益やYPPの参加資格には影響しないと説明していました。どちらも引き続きエンゲージビューに基づくためです。数え方が変わったのは表示用の数字だけで、お金に関わる判定基準は動いていません。
直近90日間の有効な公開ショート動画の視聴回数が2,000万回以上
この「有効な」が何を指すのかが、今回説明された部分です。
条件や期限が変わったら、対象者と対応をLINEで配信します。
2026年8月14日に説明された、カウントの対象と対象外
YouTube Creator LiaisonのRene Ritchie氏が、Creator Insiderの週次アップデートで内訳を説明しました。
カウントされるもの
カウントされないもの
広告として再生されたビューが対象外という点は、Shortsに広告を出稿している場合に効いてきます。出稿で伸びた数字は、参加条件の達成には使えません。
エンゲージビューについて、Ritchie氏は最初のフレームを見てすぐスワイプやキャンセルをしたものではなく、YouTubeアナリティクスがカウントできる程度に視聴された必要があると述べています。
公式ヘルプにはまだ書かれていない
ここが実務上の注意点です。2026年8月18日時点で、YouTubeの公式ヘルプページ「YouTube パートナー プログラムに関する変更」には、参加条件として「有効な公開ショート動画の視聴回数が2,000万回以上」と書かれています。しかし「有効な」が具体的に何を指すのかは、このページに記載がありません。
広告として再生されたビューの扱い、限定公開や削除済みの扱い、エンゲージビューであることの要件は、いずれも動画での説明にとどまっています。
YouTubeは、Shortsがエンゲージビューと判定されるために必要な視聴時間の長さも公表していません。「何秒見られればいいのか」は、現時点では分かりません。
2027年2月からの条件と、この記事の関係
2026年8月10日に発表された変更で、広告・YouTube Premiumの収益分配を目的とした新規のYPP参加条件は次のようになります。適用は2027年2月1日です。
| 項目 | 現行基準 | 2027年2月1日以降 |
|---|---|---|
| チャンネル登録者 | 1,000人 | 1,000人(据え置き) |
| 長尺動画 | 直近12か月で4,000時間 | 過去365日で8,000時間 |
| Shorts | 直近90日で1,000万回 | 直近90日で2,000万回 |
あわせて、Shortsの広告収益分配を毎月受け取るには、過去90日で1,000万回という別の維持条件が導入されます。
公式ブログは、参加条件について次のように書いています。いずれの数値にも qualified という語がついています。
New creators applying for YPP will need 8,000 qualified watch hours in the last 365 days, or 20 million qualified Shorts views in the last 90 days.
すでにYPPに参加しているチャンネルへの影響については、同じ記事で This update won't impact creators already in YPP. と明記されています。
今回の8月14日の説明は、これらの数値がどの数字で判定されるのかを明確にしたものです。数値そのものは変わっていません。
何をすればいいのか
まずアナリティクスでエンゲージビューを確認する
Studioのトップに出ている視聴回数ではなく、アナリティクスでエンゲージビューを見てください。ここに出る数字が、条件の判定に使われるほうです。2つの数字の差が、そのまま認識のずれになります。
広告出稿している場合は分けて考える
Shorts広告を出している場合、そこで発生したビューは参加条件には使えません。出稿の効果測定と、条件達成の進捗は別々に管理する必要があります。
限定公開・削除の運用を見直す
過去に公開して後から限定公開に切り替えた動画や、削除した動画の分は算入されません。整理のつもりで消した動画が、条件の達成を遠ざけている場合があります。
「何秒でエンゲージビューになるか」は追わない
公表されていない以上、秒数を狙った設計はできません。最後まで見られる構成を作るほうが確実です。
| あなたの状況 | 優先して確認すること |
|---|---|
| Shortsで新規のYPP参加を目指す | アナリティクスのエンゲージビューを基準に進捗を見る。Studioの視聴回数では判断しない |
| Shortsに広告を出稿している | 出稿由来のビューは条件に使えない。オーガニックの数字を分けて把握する |
| 過去動画を非公開や削除で整理している | 整理した分は算入されない。条件達成を優先するなら公開のまま残す判断もある |
| すでにYPPに参加している | 参加ステータスは変わらない。Shorts収益分配の1,000万回維持条件を確認する |
よくある質問
Studioの視聴回数とエンゲージビューは、どのくらい違いますか
チャンネルによって異なります。YouTubeは両者の比率を公表していないため、自分のアナリティクスで両方を確認するしかありません。推測で見積もらないでください。
何秒見られればエンゲージビューになりますか
公表されていません。Rene Ritchie氏は、最初のフレームだけ見てスワイプやキャンセルをしたものは含まれず、アナリティクスがカウントできる程度の視聴が必要だと説明していますが、具体的な秒数は示されていません。
広告として再生されたビューは、表示上の再生回数には含まれますか
Creator Insiderでは、参加条件の判定に含まれないことが説明されました。表示上の扱いについては、YouTube Studioの表示を確認してください。
すでに収益化しているチャンネルも影響を受けますか
2027年2月の基準変更について、YouTubeはすでにYPPに参加しているチャンネルのステータスは変わらないと説明しています。ただしShortsの収益分配には、過去90日で1,000万回という維持条件が別途あります。
この条件は今後変わりますか
YouTubeは、2027年2月1日の適用前に要件が変更される可能性について明言していません。公式ヘルプとYouTube Studioの通知を継続して確認してください。
まとめ:見ている数字が、判定される数字とは限らない
2025年3月31日の変更で、Shortsの表示用の再生回数と、収益化の判定に使われる数字は別のものになりました。2026年8月14日の説明は、2027年2月から適用される2,000万回という条件が、後者で判定されることを明確にしたものです。
数値要件は公式ヘルプに記載されていますが、何がカウントされるかの定義は、現時点では動画での説明にとどまっています。 条件の達成状況を判断するときは、Studioの大きな数字ではなく、アナリティクスのエンゲージビューを見てください。



